金庫のカタログを取り寄せたところ、「家庭用金庫(FAMILY SAFE)」と「オフィス向け金庫(OFFICE SAFE)」に分けられているようですが、どこが違うの?
金庫のカタログは、「家庭用金庫(FAMILY SAFE)」と「オフィス向け金庫(OFFICE SAFE)」に分かれていますが、実は明確な規定はなく、「大きさ(寸法)と質量(重量)」で分けられています。
「家庭用金庫(FAMILY SAFE)」のカタログを見たけど、思っているよりも小さくて、自宅用にもう少し大きい金庫を検討しているんだけど、「オフィス向け金庫(OFFICE SAFE)」を家庭で使うこともできるの?
もちろんできます。
「オフィス向け金庫(OFFICE SAFE)」を家庭で使用すること可能ですし、その逆も可能です。但し、「オフィス向け金庫(OFFICE SAFE)」は、重さが130Kg以上の金庫が中心となりますので、金庫を設置する場所の積載荷重の制限に注意が必要です。
積載荷重については、建築基準法で次のように規定されていますので、その範囲内で金庫を選ぶことが重要です。
- 住宅:1,800N/㎡(183.6kg/㎡) ※Nはニュートンのこと
- 事務所・店舗:2,900N/㎡(295.8kg/㎡)
- 教室:2,300N/㎡(234.6kg/㎡)
- 映画館:2,900N/㎡(295.8kg/㎡)
住宅の「183.6kg/㎡」 ってどういう意味ですか?
1平方メートル当たり「183.6kg」までは、床が耐えらるということです。
現在、建築基準法(85条)で規定されており、建築時に守られるべき基準となります。
実際には建物の建てられた年代や構造により異なりますので、建築士や大工(ハウスメーカー)などに確認してください。
※古い建物の場合は、上記の基準に満たない場合もあるので、あくまでも参考値です。
それなら、とりあえず183Kg以下の金庫で探すことにします。その他に気をつけることはありますか?
100kg以上の金庫を置く場合は、荷重を分散させる目的で「板や鉄板」を敷くことをお勧めします。敷板は、コンパネや合板などの名称でホームセンターや通販で購入することが可能です。鉄板は、金庫の販売をされている業者に依頼をすれば、購入することができます。
どうしても183Kg以上の金庫が欲しい場合はどうしたらいいのでしょうか?
木造建築の2階への設置は難しいと思いますが、1階の場合は床の補強やリフォームをすれば設置できる場合があります。また、著しく重たい金庫を希望の場合は、搬入経路についても同じように補強する必要があります。
マンションの場合は、管理会社に確認をいただく形となりますが、経験上なかなか許可はでません。ただし、オフィスビルや店舗が併設されたマンションの場合は、1平方メートル当たり「295.8kg」までは、設置できる場合がありますので、管理会社に確認してください。
金庫は秘匿物ですので、床の補強やリフォームについては、信頼できる工務店や建築会社に問い合わせていただくほうが良いと思います。また、複数社に連絡して見積りを取得する場合も、重量物を設置する為と伝え、金庫であることは秘密にしておくことをお勧めします。